叔母が北海道からうちに泊まりにきた。幼少期に近所に住んでいたこともあり、叔母がいると落ち着く。母がたくさん喋っているのも良い。家が賑やかになっている。
お客さんが来ると、当然ホスト役をすることになるが、やはりこの役回りが好きだ。他人を迎え入れるのが性に合っている。「家」のルールを押し付けるのではなく、「家」に馴染ませる感じ。普段の神経質なところ——気を遣いすぎたり、周囲の環境に配慮したりしすぎる性向が、おもてなしでは役にたつ。しかも、神経質さが自分自身の内面ではなくて、環境の整備に向かうので気が楽だ。
究極的には、世界中を「家」だと感じることができれば、僕はものすごく気分よく生活できるように思う。まあ、そんなのは絵空事だが、ともあれ、たとえば仕事をするにしても、ホストの役割を務められればいいのかもしれない。おそらく、雇われ仕事が苦手なのは、ホストになりきれないからだ。上司や先輩のほうがよりホストであり、場のマナーや空気を作る役割を担っている。そういう環境にうまく馴染めないのだろう。いまやゼミでも最年長の学生になっており、場をまとめる裁量をある程度与えられていると感じる。この立ち位置がもっとも力を発揮できる。
もうじきアナウンスできるだろうが、ホスト役の仕事ができそうなのが嬉しい。実際に収益が発生する仕事になればなお嬉しいが、そこは僕自身が努力するべきところだ。