ひとにたくさん会った一日だった。そしてたくさん移動した一日だった。授業が終わってからも学振の書類を書いたり、メールを返したりしていて、ずっと忙しい。しかし嫌な人に会っていないので、完璧だ。好きな人にたくさん会っている。とはいえ多忙はストレスで、肌がものすごく荒れている。お世話になっている住職(My boss is a monkと友達に教えたらウケた)にストレスで肌荒れが…、と伝えると、モテモテですね、と言われた。競争が嫌いで、誰とも競争せずに済む地位を築こうと努めている。だが、そのせいで、いくつかの集団で「僕以外に頼る人がいない」というシチュエーションが生じている。なるほど、競争しない、とはこういうことなのか。一般的に「モテ」がこういうことを指すのではないのだろうけれど(普通に競争を勝ち抜いた人がモテると思う)、まあ、なんというか、サブカルチャー的になってきた。メインに引っかからないところで仕事をしている。貧乏暇なし、とはこういうことなのかもしれない。違うことを祈るが。
傲慢に聞こえるかもしれないが、モテすぎないように気をつけている。あまりにも「引っ張りだこ」的になってしまうと、忙しくて疲弊する。自分の仕事ができなくなる。そういう状況をなるべく作らないようにしている。「モテすぎない」というのは二重の意味がありそうだ。一つは、上で言ったように、競争で勝とうとしない=ナンバーワンになろうとしない、ということ。もうひとつが、オンリーワンにもなりすぎない、ということだ。あまりにも好かれすぎると、誘いを断るのが面倒臭い。別に断りたくもないのだが、自分のやりたいことと天秤にかけて、あるいは他の誘いと天秤にかけて、断らざるを得ない状況になる。そういう状況を避けるべく、好かれすぎそうになったら若干間合いを取るようにしている。その辺の匿名の人間ですよ、という感を出しておく。まあ、こんなことは誰でもやっていることなので、別にわざわざ書くこともないのだが。ともあれ、「忙しい」を「モテる」と重ねる発想は斬新だった。