ヘトヘトで身体に力が入らない。朝からダラダラしまくる。日課のラジオ体操さえままならない。と、いいつつ、午前中にスーパーに買い物に行く。母親が重いものを買うから持って欲しい、とのこと。まあ、近所だし目覚ましには良い距離の散歩だ。
ベッドでぼけーっとして時間を過ごしたのち、午後は予備校で小論文を教える。「概念」と「観念」の違いを説明したのだが、あまり上手くいかなかった。誰一人「イデア論」を知らなかったのには驚いた。倫理のカリキュラムから外れているのだろうか?必須の要項だと思うのだが。
思い返してみれば、「イデア論」を高校生だった当時は古代人の「トンデモ論」として理解していた。イデアの記憶がある?んなもんねぇだろうよ。今となっては「記憶」とか「イデア」とかいう語の意味をズラすことによって豊かな解釈ができることが分かるのだが、高校生にはわかるはずもない。しかしそういう変なことを考えていた偉人がいる、というくらいの理解でも、教える必要はある。それが歴史を教えるということだ。理解は後でいい、キーワード単位でも、歴史上重要だった事柄は知っておくべきだ。とは言ってみたものの、僕は歴史に対する理解が浅い。先日歴史学者の方と対談したときに思い知らされた。高校生の僕には、歴史を理解するだけの能がなかった。大学で歴史の授業でも取っておけばよかった、と今更ながら反省する。